膝痛

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膝痛

膝痛の原因は様々です。当院で適応となる膝の痛みは筋肉、軟部組織が要因となっているものです。軟骨のひび割れや関節鼠、前後十字靱帯損傷、半月板損傷などは筋肉を緩める針治療では治らないので適応外となります。

膝の痛みで適応となる主なものはランナー膝、鵞足炎、オスグッド、ジャンパー膝、O脚などです。

 


膝痛への針治療


 

〇膝の前面が痛む時

膝の前面が痛む時は大腿四頭筋を酷使したことにより大腿四頭筋が拘縮し、常に膝蓋靱帯が引っ張られて付着部辺りに痛みが出ることが多くあります。膝のお皿の下部を圧すると痛みます。主にジャンパー膝やオスグッドにみられる症状です。膝蓋靱帯の両脇が痛む場合は膝蓋下脂肪体炎というのもあります。これは地面からの衝撃で脂肪体が損傷することによりおこります。やはり大腿四頭筋が拘縮していると衝撃を吸収しずらくなるため痛みが出やすくなります。

前面の刺針は大腿四頭筋と痛みの出ている膝蓋靱帯や膝蓋下脂肪体への刺針になります。大腿四頭筋の中でも深部にある中間広筋が拘縮しやすいので中間広筋へ針を刺していきます。腸骨内側を圧迫して痛む時は腸骨筋へも刺針します。

大腿四頭筋が緩めば痛みは治まりますので3~4回で良くなります。大腿四頭筋が萎縮している高齢者や慢性的な方は回数は多くかかります。

 

○膝の後面が痛む時

膝の後面が痛む時は膝窩筋、足底筋、腓腹筋の拘縮が原因となっています。膝裏やふくらはぎを指で押してみると痛みが再現されます。また膝の前面に感じている痛みであっても、奥の痛みを表の痛みと感じている場合がありますので後面を触って圧痛を確認する必要があります。

後面の刺針は圧痛のある筋肉がメインになります。膝の痛みは腰やお尻の硬さが影響していることもありますので触って硬ければ腰、お尻にも刺針をします。

骨の変形などがなければ3回くらいで改善されます。

 

○膝の内側が痛む時

膝の内側が痛む時は鵞足炎やO脚が原因となっていることがあります。

鵞足炎では主にハムストリングスの半腱様筋が傷害されています。半腱様筋のラインに沿って坐骨結節から膝の内側にかけて針を刺していきます。

O脚は変形性膝関節症を伴っていて高齢者、女性に多くみられます。膝の内側、大腿内側に圧痛がありますので内転筋群へ刺針をおこないます。内転筋群の絞扼を緩め、そこを通る血管と神経の圧迫を取り去ることにより、変形は治らないものの膝の痛みが改善します。

治療回数は3~6回で筋肉の拘縮は改善できますが、筋力の衰えた高齢者や、体重の重い方は20回以上かかります。膝は筋力、体重に影響をうけやすいので痛みが消えてからの筋力トレーニング、体重管理は必要となります。

 

膝の外側が痛む時

膝の外側が痛む時はランナー膝とよばれる腸脛靭帯炎や大腿外側神経炎があります。

腸脛靭帯は大殿筋と大腿筋膜張筋が合わさり長い靭帯となって膝の外側へ付着しています。そのため痛みのある膝への刺針だけではなく、お尻や股関節周りから膝の外側にかけて針を刺していきます。

大腿外側神経炎は股関節や大腿外側に圧痛があるかを確かめて、もし圧痛があれば対象となります。針は大腰筋、腰方形筋への刺針が重要になります。そして圧痛のあった小殿筋や大腿外側へ刺針して針先が骨に当たった所で35分ほど置針をします。

治療回数は3回が目安となります。

 

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