頭痛

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頭痛

頭痛とは、頭頚部に痛みが生じることです。頭痛は広く一般的な病気ですが、その種類はさまざまで、原因もそれぞれ異なります。大きく分けると、原因となっている病気のない頭痛である一次性頭痛と、脳腫瘍や脳出血、外傷などの病変が原因となる二次性頭痛があります。一次性頭痛には片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛などが含まれ、もっとも多いのは緊張型頭痛です。この緊張型頭痛が針の適応症となります。二次性頭痛は原因は様々で命の危険が存在することもあります。下記のような症状をはじめ、いつもと違う激しい頭痛が起こったら、脳卒中(脳出血・脳梗塞)や外傷による硬膜下血腫、脳腫瘍、脳動脈解離など重大な病気が疑われますので速やかに医療機関で精密検査を受けて下さい。

・突然起こった、激しい頭痛
・吐き気をともなう急激な頭痛
・麻痺、しびれをともなう頭痛
・頭部打撲後に出始めた頭痛
・片方の目が見えない、物が二重に見える、視野の半分が欠ける。
・歩行時にふらつく、ろれつが回らない

上記のような場合には、すぐに医師の診断を最優先してください。

 


一次性頭痛の種類と症状


 

〇緊張型頭痛

頭痛を持つ人の約70パーセントが緊張性頭痛だといわれています。ストレスや姿勢の異常、頭頚部の筋肉の酷使などによって、頭頚部の筋肉が凝った状態となり、筋肉が放出する発痛物質によって頭痛が生じると考えられています。

症状は頭部全体を絶えず締め付けられるような拍動性の痛みがあらわれます。時には目の奥や側頭部、前頭部の方に症状がでます。

原因は頭と首の筋肉の緊張にあります。緊張した筋肉が頭へ行く血管や神経を圧迫しておこります。頭の方へ行く神経は、首の上部から出ているので頭痛の施術で重要となる筋肉は後頭下筋群(大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋)といい頭蓋骨と頚椎の間に位置します。小さな筋肉ですが、頭が少し傾いても目線を水平に保つように首をわずかに動かしたり、眼球を動かしただけでも活動する様なとても繊細な働きをしています。後頭下筋群が緊張すると後頭部と首の境目がコリますが、コリが深部につくられると感覚が奥の方になり、目の奥がコルように感じる事があります。

首の中部や下部の頚椎からは首、背中、肩、手の方へ神経が出ていますので、背中、肩、腕まで症状がでる場合があります。そのため頭痛持ちの方は首こり、肩こりも併発している方がほとんどです。
また、首は延髄から内臓の働きを司る迷走神経が走行し、交感神経幹も位置するので、首こり・肩こり酷い時に吐き気や気分が悪いといった自律神経症状がおきる場合もあります。

 

〇片頭痛

三叉神経周辺の血管が拡張し、神経を刺激することで発症すると考えられています。

症状は一側性の前頭部から側頭部にかけての拍動性の痛みがあらわれ、数時間持続します。発症すると光や音、においなどに敏感になり、吐き気を伴うこともあります。

片頭痛は血管が拡張することによる頭痛なので頭、首、背中など広範囲の筋緊張をほぐすことにより血液の流れを良くして一部分だけ拡張している血管を抑えます。

 

〇群発頭痛

アルコールや硝酸剤などの血管拡張薬によって頭部の血管が拡張することが原因だといわれています。しかし、明確な発症メカニズムは解明されていません。

症状は一側性の目の周囲の拍動性の激しい痛みで、目の充血や鼻汁などの症状も伴うことがあります。群発地震のように、とある時間に集中して頭痛が1~2時間起こるところからつけられています。

片頭痛と同様に血管が拡張することによる頭痛なので頭、首、背中など広範囲の筋緊張をほぐすことにより血液の流れを良くして一部分だけ拡張している血管を抑えます。

 


頭痛への針治療


 

首への刺針がメインとなります。小後頭直筋や大後頭直筋、上下頭斜筋を緩めて、大後頭神経と小後頭神経、大耳介神経の絞扼をとります。

 

 

側頭痛では側頭筋へ後頭痛では後頭筋へ刺針します。

前頭痛には翼突筋への刺針も併用し三叉神経の第1枝である眼神経の絞扼を除き、額の痛みをとります。

頭頂痛には百会と四神針へ。これは不眠にも効果が望めます。

片頭痛や耳痛の人は咬筋が固まっていることもあるので、下顎に刺針することもあります。

頭痛といっても様々な症状や要因がありますので痛みによって針をする場所も変化していきます。

緊張型頭痛はだいたい1~3回が治療の目安となります。

 

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