坐骨神経痛・大腿外側皮神経痛・大腿神経痛

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坐骨神経痛・大腿外側皮神経痛・大腿神経痛

腰から出て脚にかけて走っている神経が筋肉の緊張やその他の原因で圧迫されることにより、痛みや痺れなどが現れることがあります。

鍼治療が適応となる症状は筋肉の緊張により神経を刺激しているものです。腰椎ヘルニアや脊柱管狭窄症、腫瘍などにより神経を完全に圧迫、接触しているものは適応にはなりません。但し、筋肉の緊張や拘縮により椎間などを狭めて痛みや痺れが現れているものに対しては効果がある場合があります。へルニア・脊柱管狭窄症などの診断が出ても、激しい痛みや膀胱直腸障害のある場合以外は鍼を試してみてもいいと思います。3回以内で変化が現れれば筋肉が原因の神経痛です。

神経痛の症状の現れ方は様々あります。夕方になると筋肉が疲労して収縮し痛みます。寒さによっても血管が収縮して筋肉が固まって痛みます。筋肉を原因とする特徴的な症状は夜間痛です。夜、寝ている間に痛みが強くなって起きてしまいます。これは寝ている間は血圧や心拍数が下がり全身の血流量も下がります。これにより酸素不足となった筋肉が固まって神経を圧迫し神経痛を引き起こしています。

大腰筋や小殿筋などのインナーマッスルがそれほど固くなっていない場合であれば6~10回、インナーマッスルがかなり凝り固まっている、または長患いしている場合は10~20回必要です。

 

〇坐骨神経痛

お尻から大腿の裏面、ふくらはぎにかけての痛みや痺れなどの症状を坐骨神経痛と言います。坐骨神経は腰から出発して臀部や太ももの後ろを通り、ふくらはぎ や スネ、足首から下を支配しています。下の図では青い部分が坐骨神経です。

始めは大本である腰の大腰筋へ刺鍼します。次に神経と筋肉が交差している場所に圧迫がおこりますのでお尻に圧痛があれば梨状筋へ刺鍼します。最後にふくらはぎに症状が出ていれば後脛骨筋への刺鍼をおこないます。

 

〇大腿外側皮神経痛

股関節から大腿の外側面、スネの外側にかけての症状は大腿外側皮神経痛です。この神経も腰から始まって一旦外側に進み、骨盤内を下降します。鼠径部をくぐってお尻の表層部を通り、大腿前外側の知覚を支配しています。

まずは神経根である大腰筋へ刺鍼をして腰部外側の圧痛があれば腰方形筋にも鍼を刺します。さらに股関節の小殿筋へ刺鍼をして最後は大腿部の外側広筋への刺鍼をおこないます。

 

〇大腿神経痛

お尻から大腿の前側に痛みや痺れが出ているのは大腿神経痛です。腰から出た神経が骨盤内を通り、大腿前面を走行します。骨盤内の痛みをお尻の痛みとして感知することがあります。

こちらは仰向けになって骨盤内の腸骨筋から大腿部前面の中間広筋へ刺鍼をおこないます。インナーマッスルは表層の筋肉と骨に挟まれて圧迫されるために血流障害をおこしやすいです。そのため中間広筋への刺鍼が必要となります。

 

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